色褪せない、と言いつつ元は白黒映画なんだが。
『地球の静止する日(原題:The Day The Earth Stood Still)』は1951年製作の作品。監督は『サウンド・オブ・ミュージック』『ウェストサイド物語』『アンドロメダ…』『スタートレック』など幅広いジャンルの作品を世に放った巨匠ロバート・ワイズ。これがあなた1,000円以下のDVDで見られるなんて。
物語自体も今日のSF作品の原点的で見応えがあるのだが、上映された当時(戦後数年後)にこんな映画をアメリカで上映したということが信じられない。受け取り方によっては「赤狩り」批判にも捉えられかねないのに。
同監督の珠玉の名作と呼ばれる『アンドロメダ…』も見なきゃいかんな、こりゃ。
劇中にテルミンが使われているあたりB級SFテイストを感じてしまうが、それは今見るからそうなのであって、これはハードなテーマに取り組んだSFの名作と言って良いだろう。
DVDにはそれなりに特典が付いていて、この作品がSFコンベンションだかなんだかで賞を受賞した経緯を流しているムービートーンニュースに日米安保条約のニュース映像まで収録されていて興味深かった。あとミス・アメリカ・コンテストとミセス・アメリカ・コンテストっていうのもあって面白かった。
最近の子どもはたとえば学校でこういう映画を上映会で流しても見向きもしなさそうだが、こういう作品こそこれからの日本を支える若者(私も含む)に見て欲しいものだ。
このDVDは買って正解だったな。