最近、香港出身の舞台役者と付き合いがあるのだが、その彼に「竹内結子と中村獅童が結婚するらしいよ」と話したところ、とても大きな声で、
「マジっすか?!」
と切り返してきたのには驚いた。そういうある種の感嘆符までバリバリの日本語(しかも標準語というよりは流行語などに近い生活言語だ)を使うというのは、それだけこの国の言葉に馴染んでいるということなのだな、と妙に感動してしまった。
たとえば日本人が英語圏の人間相手に "Really?!" と使うのは、諸外国人が日本において「本当デスカ?!」と言うのと大差はない。場合によっては英会話学校なんかでも教えてくれるレベルなんじゃないか。だが "Awesome!!" と使うようになると、それは日本でいうところの「すげー!!」に相当する訳で、かなり生活臭が漂ってくるものだ。
日本語会話における「マジっすか?!」のステータスは決して高くはないと思うが、「生きた日本語」というのは結局はこういう言葉なのかもしれない。極論を言えば品がなくなるほど「生きてる」感が高いんじゃないか。故に「生きた英会話」というものを学ぶのは諸刃の剣なのかもしれないぞ。なんちて。