成果主義の難しいところは、評価される側が意識した「成果」と評価する側のそれとの認識のズレが往々にしてあるという点ではなかろうか。
nikkeibp.jpの記事(7月5日付):
「成果主義によって職場の士気低下、うつにも」
少なからず儒教の影響を受けていたこの国で、年功序列の構造を覆すほどの成果主義というのは実質的に発生し辛いのではないか。つまりは、評価を下すのは年長者であって、年長者の意思次第で「成果」の大小は変わりかねない。もしくは、そういう環境に慣れ過ぎていて、そういう体制における「成果」を意識するあまり、実際の「成果」を生み出すことができない。そんな状況に陥ってはいないか。
成果を数字で顕せる職種に就いている人はまだいい。品質・コスト・納期を明確に目標値として持てない仕事というのも世の中には存在するわけで。そういうところで成果主義とか言っても、上手いこと代用特性が見つからなかった人は不幸だ。最前線で活躍する営業やエンジニアより、内勤のスタッフさんたちはそこらへん苦労しているのではないかと。